右四間飛車の基本を覚えよう
早繰り銀の基本を覚えたら、次は同じく居飛車でよく使われる攻めの技術「右四間飛車(みぎしけんびしゃ)」を見てみましょう。棒銀・早繰り銀が主に銀と飛車の連携で攻めるのに対し、右四間飛車は飛車そのものを4筋に移動させ、桂馬・銀といった右側の駒を4筋方面へ活用して攻めかかる点が特徴です。どちらも居飛車でよく使われる攻めの技術・方針の一つと考えるとわかりやすいでしょう。
右四間飛車とは
右四間飛車は、飛車を初期位置(先手なら2八)から4筋へ移動させ、右側(先手なら3九〜2八あたり)にいた桂馬や銀を4筋方面へ繰り出して攻めかかる技術です。振り飛車の四間飛車と同じく飛車を4筋に置きますが、右四間飛車はあくまで居飛車の側から攻めのために飛車を寄せる技術であり、玉を美濃囲いに収めて長期戦を見据える四間飛車とは狙いが異なる、と言われています。棒銀・早繰り銀と同じく、特定の一つの戦型そのものというより、居飛車を中心にさまざまな戦型・局面で使われる攻めの技術・方針の一つと考えるとわかりやすいでしょう。
棒銀・早繰り銀との違い
棒銀や早繰り銀が銀と飛車の2枚を中心に攻めの形を作るのに対し、右四間飛車は桂馬(桂の跳ねる動き)と銀・飛車を連携させて攻める点が異なる、とよく言われています。飛車を4筋に寄せておくことで、桂馬が跳ねて生まれる隙や、銀が前進して作る攻めの拠点を飛車が後ろから支えやすくなる、という考え方が背景にあるとされています。桂馬が関わるぶん、棒銀・早繰り銀に比べて攻めの形が組み上がるまでにやや手数がかかりやすい、と言われることもあります。
矢倉戦でも対振り飛車でも使われる技術
右四間飛車は、矢倉をはじめとした相居飛車の戦型の中で使われる攻め方の一つとしてよく知られています。また、それとは別に、四間飛車のような振り飛車を相手にしたときに、居飛車側が右四間飛車を採用して咎めにいく指し方も、古くから知られている代表的な対振り飛車の手法の一つとされています。このように、右四間飛車は相居飛車・対振り飛車のどちらでも使われることのある、汎用性の高い攻めの技術と考えるとよいでしょう。「対振り飛車専用」というわけではない点に注意してください。
基本的な考え方
右四間飛車の基本的な考え方は、飛車を4筋に移動させたうえで、桂馬を跳ねる、銀を繰り出すといった手を組み合わせ、4筋を中心とした攻めの形を作ることにあります。飛車が4筋にいることで、桂馬や銀が前に出て駒がぶつかったときにも、飛車の利きで攻めを支えやすくなる、という考え方が背景にあると言われています。棒銀が銀と飛車を1つの筋に集める発想、早繰り銀が銀を中央方向へ運ぶ発想であるのに対し、右四間飛車は桂馬という駒の特性を活かして攻めの選択肢を広げる、という違いがあると言われています。
囲いとの組み合わせ方
右四間飛車はあくまで攻めの技術であるため、囲いをしっかり組んでから仕掛けることもあれば、玉の守りをある程度後回しにして素早く仕掛けることもあり、局面や方針によって組み合わせ方はさまざまです。棒銀・早繰り銀と同様、「必ずこの順番で指す」という決まった手順があるわけではなく、囲いと攻めのバランスをどう取るかも、右四間飛車を指すうえでの考えどころの一つと言われています。