棒銀の基本を覚えよう
居飛車と振り飛車の違いを覚えたら、次は居飛車でよく使われる攻めの技術「棒銀(ぼうぎん)」を見てみましょう。ここまで紹介してきた四間飛車や矢倉が「飛車をどの筋に置くか」「どんな囲いを組むか」という戦型そのものの選択であったのに対し、棒銀はそうした戦型の中で使われる具体的な「攻め方」の一つです。矢倉の記事では名前だけ紹介した棒銀について、この記事で詳しく見ていきます。「玉将」「持ち駒」など聞き慣れない言葉が出てきたら将棋用語集もあわせてご覧ください。
棒銀とは
棒銀は、銀将を自分の飛車がいる筋(居飛車の先手であれば、飛車の初期位置である2筋がよく知られています)に沿ってまっすぐ前に進め、飛車・歩と協力して攻めかかる技術です。銀がまるで棒のようにまっすぐ進んでいく様子から「棒銀」と呼ばれていると言われています。矢倉や四間飛車のように「飛車をどの筋に置くか」という戦型そのものの選択ではなく、居飛車を中心にさまざまな戦型・局面で使われる、攻めの技術・方針の一つと考えるとわかりやすいでしょう。
以下は、飛車(2八)に近い側の銀(3九の銀)が筋に沿って前進していく一例です。実際の対局ではこのあとも局面に応じて手が進んでいきますが、ここでは「銀が筋をまっすぐ進む」という基本の動き方のイメージをつかんでみましょう。
基本的な考え方
棒銀の基本的な考え方は比較的シンプルです。銀を一段ずつ前に進め、後ろから支える飛車と連携させて、その筋に攻めの力を集中させます。最終的には歩を突き捨てるなどして相手の駒とぶつけ合い、駒の交換を通じて敵陣へ攻め込む筋を開いていく、という流れになります。銀と飛車という2枚の攻め駒を1つの筋に集めるという発想が理解しやすいため、数ある攻めの技術の中でも比較的早い段階で紹介されることが多い、と言われています。
囲いとの組み合わせ方
棒銀はあくまで攻めの技術であるため、囲いをしっかり組んでから仕掛けることもあれば、玉の守りをある程度後回しにして素早く仕掛けることもあり、局面や方針によって組み合わせ方はさまざまです。「必ずこの順番で指す」という決まった手順があるわけではなく、囲いと攻めのバランスをどう取るかも、棒銀を指すうえでの考えどころの一つと言われています。