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二枚落ち・六枚落ちの基本手順を覚えよう

駒落ちの基本で手合割の全体像をすでに知っている方向けに、この記事では二枚落ちと六枚落ちという、将棋教室・道場の指導対局で特によく使われる2つの手合割について、下手・上手それぞれの基本的な指し方の方針をもう一歩踏み込んで扱います。「持ち駒」など聞き慣れない言葉が出てきたら将棋用語集もあわせてご覧ください。

二枚落ち・六枚落ちとはどんな手合か

二枚落ちは、上手(うわて)が飛車と角行を除いた状態で対局する手合割です。六枚落ちは、そこからさらに香車2枚・桂馬2枚を除き、上手が飛車・角行・香車2枚・桂馬2枚の合計6枚を盤上から取り除いた状態で対局します。どちらも、実力差のある相手同士が対局するための駒落ちの手合割の一つです。

この2つの手合割が指導対局で特によく使われる理由は、ハンデの大きさが対照的だからです。六枚落ちは上手の攻め駒がほとんど無くなるため、将棋を習い始めたばかりの人でも下手として優勢を築きやすく、初めての指導対局によく選ばれます。一方、二枚落ちは上手に香車・桂馬・銀・金がそのまま残るため、基本ルールに慣れてきた人が「駒得をどう活かすか」を学ぶのに適した手合割とされています。

六枚落ちの初期配置

以下が、上手の飛車・角行・香車2枚・桂馬2枚を除いた六枚落ちの初期配置です。それ以外の駒の並びは、通常の対局と同じです。

六枚落ちで下手が意識したい方針

六枚落ちでは、上手には価値の高い飛車・角に加え、香車・桂馬という機動力のある駒も一枚も残っていません。上手から反撃を受ける心配がほとんど無いため、下手は複雑な作戦を考えなくても、飛車先の歩をひたすら伸ばしていくだけで優勢を築きやすいと言われています。まずは駒組みよりも、飛車先の歩を突破口にする感覚を身につけることが最初の目標になります。

さらに踏み込んだ下手側の指し方としては、角を7七(後手番なら3三)へ上がってから9筋(後手番なら1筋)の端を攻めていく指し方が、古くから伝わる代表的な必勝法として知られています。また、将棋棋士の先崎学は著書の中で、9筋ではなく1筋(後手番なら9筋)の端攻めを推奨するなど、他にも有効な指し方があるとされています。いずれの場合も、具体的な手順は状況によって変わるため、この記事では大まかな方針の紹介にとどめます。

六枚落ちで上手が意識したい考え方

上手側の基本方針は六枚落ちの指し方を覚えようで解説している考え方と同様です。攻め駒がほぼ残っていない以上、無理に攻め返そうとせず、残された金・銀でどれだけ粘れるかに徹するのが上手にとっての現実的な目標になります。下手が端攻めを仕掛けてくることを見越して、玉を早めに戦場から遠ざけておく意識を持つとよいでしょう。

二枚落ちの初期配置

以下が、上手の飛車と角を除いた二枚落ちの初期配置です。六枚落ちと違って香車・桂馬・銀・金はそのまま残るため、上手にも一定の守備力があります。

二枚落ちで下手が意識したい代表的な定跡

二枚落ちは、六枚落ちと違って上手の守備力が高く残っているため、「飛車先の歩を伸ばすだけ」では優勢を築きにくくなります。下手側には江戸時代から整備されてきた「二歩突っ切り」「銀多伝(ぎんたでん)」という2つの代表的な定跡があり、多くの駒落ち定跡書のベースになっています。

「二歩突っ切り」は、飛車先の歩を軸にした速攻型の指し方で、序盤から積極的に上手陣へ切り込んでいく特徴があります。一方の「銀多伝」は、銀を中心に据えてじっくりと陣形を整えてから攻める、玉の安定感を重視した指し方です。将棋観戦記者の湯川博士は、著書の中で「二歩突っ切り」よりも玉が硬くなりやすい「銀多伝」を推奨しています。

これらの定跡は上手側にも研究が進んでおり、定跡を覚えたからといって簡単に勝てるとは限りません。実際に、定跡を覚えたアマチュアでも上手に勝ちきれないケースが多かったという指摘もあります。まずは大まかな方針を知ったうえで、実戦を通じて少しずつ感覚をつかんでいくとよいでしょう。より詳しい手順を学びたい方は、二枚落ち専門の定跡書を参考にすることをおすすめします。

二枚落ちで上手が意識したい考え方

上手側の基本方針は二枚落ちの指し方を覚えようで解説している考え方と同様です。香車・桂馬・銀・金が残っているぶん六枚落ちの上手よりは受けの選択肢が多いため、下手の「二歩突っ切り」「銀多伝」がどちらの形で来ても対応できるよう、玉の囲いを整えておくことが粘りにつながります。

四枚落ちとの違い・段階的な位置づけ

駒落ちのハンデの大きさは、おおよそ二枚落ち→四枚落ち→六枚落ちの順に大きくなるとされています。そのため、初めて指導対局を受ける人は、上手の駒が最も少ない六枚落ちから始め、級位・段位が上がって実力がついてくるにつれて四枚落ち、二枚落ちへと、上手のハンデを少しずつ減らしていくのが一般的な流れです。「今は勝てない手合でも、いずれ勝てるようになる」という段階的な目標として捉えると、駒落ちでの対局がより楽しめるはずです。

駒落ち全体の仕組みについてもう一度確認したい方は駒落ちの基本を覚えようをご覧ください。
玉を詰ませる感覚を磨きたい方は詰将棋パズルもご覧ください。
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二枚落ち・六枚落ちをもっと詳しく学びたい方へ

二枚落ち・六枚落ちには、下手・上手それぞれの指し方に関する専門の定跡書もあります。より詳しい駒組みや手順を学びたい方は、駒落ち専門の解説書を参考にしてみるとよいでしょう。

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