反則負け(禁じ手)を覚えよう
将棋の基本ルールを覚えようでは、反則(禁じ手)のうち代表的な3つを簡単に紹介しました。この記事では、その3つを盤面つきでもう少し詳しく解説するとともに、意外と知られていない「二手指し」「王手放置」も含めた反則の全体像を扱います。「玉」「持ち駒」など聞き慣れない言葉が出てきたら将棋用語集もあわせてご覧ください。
反則(禁じ手)とは
将棋には、指してはいけない手が何種類か決められています。対局中にこうした手を指してしまうと、その時点で対局が終了し、反則をした側の負け(反則負け)になります。多くは初心者が知らずにやってしまいがちなミスですが、ルールとして明確に禁止されているものなので、一つずつ形を覚えておくと安心です。
二歩
「二歩(にふ)」とは、同じ縦の列(筋)に、成っていない自分の歩兵を2枚以上置いてしまうことです。下の図のように、5筋に自分の歩が2枚並んでいる状態は反則になります。すでにその筋に自分の歩がある場合、別の歩をその筋に打つ・進めることはできません。
なお、成った歩(と金)は歩兵として数えないため、同じ筋に「と金」と成っていない歩が1枚ずつあっても二歩にはなりません。この点を勘違いしている初心者も少なくないため、覚えておくとよいでしょう。
打ち歩詰め
「打ち歩詰め(うちふづめ)」とは、持ち駒の歩を打つことによって、その手で相手の玉を詰ませてしまうことです。同じ「歩で詰ませる」形でも、盤上にある歩を1マス進めて詰ませるのは反則ではありません。打った歩によって詰みが生じる場合に限って反則になる、という点が特徴です。
下の図では、先手が持ち駒の歩を9二に打ち、後手玉(9一)に王手をかけています。玉は8一へは自分の香が邪魔で動けず、9二の歩を取り返そうとしても9三の香に取り返されてしまい、8二へ逃げようとしても8三の銀の利きに入ってしまいます。逃げ場も取り返す手段もないため、この歩を打った瞬間に後手玉は詰んでしまいます。これが「打ち歩詰め」であり、反則になります。
行き所のない駒
「行き所のない駒」とは、打つ・進めるといった手によって、それ以上一切動かせない位置に駒を置いてしまうことです。次のような配置が対象になります。
- 歩・香車を、自分から見て最も奥の段(先手なら一段目)に置くこと。
- 桂馬を、自分から見て最も奥の段と、その手前の段(先手なら一段目・二段目)に置くこと。桂馬は2マス先にしか進めないため、この2段では次に跳ねる場所がなくなります。
下の図は、先手の歩・香車・桂馬をそれぞれ「行き所のない駒」の位置に置いた例をまとめて示したものです(実戦でこのような配置になるわけではなく、あくまで反則の形を示すための例です)。
二手指し
「二手指し(にてざし)」とは、自分の手番で1手指したあと、相手が指す前に誤って続けてもう1手指してしまうことです。将棋は先手・後手が交互に1手ずつ指すのが大原則であり、この原則を破る二手指しは反則になります。実戦で起こることは多くありませんが、駒を動かしたあと、ふと気を抜いてもう一度手を伸ばしてしまわないよう注意が必要です。
王手放置
「王手放置(おうてほうち)」とは、自分の玉に王手がかかっている状態で、その王手を解消しない別の手を指してしまうことです。玉に王手がかかったときは、玉を逃がす、王手をかけている駒を取る、間に駒を打って王手を遮る、のいずれかで必ず対応しなければなりません。それ以外の手を指すことは反則になります。
連続王手の千日手も反則の一種
連続して王手をかけ続けて千日手に持ち込んだ場合も反則負けになります。詳しくは千日手・持将棋・持ち時間を覚えようで解説しています。
反則を見分けるクイズに挑戦
ここまで紹介した反則の形を、実際にクイズ形式で確認してみましょう。3つの指し手のうち、反則になってしまうのはどれか当ててみてください。
1 / 4問
「二歩」に関する問題です。次の3つの指し手のうち、反則になってしまうのはどれでしょう?